社長ブログ

第233回 「シチリア島 石紀行4」

    シチリア島の第4弾です。
    今回はシチリアの内陸部で、今までの観光地にもまして日本人の観光客が少ない,
    認知度的にもほとんど知られていないアルメリーナ郊外のカザーレの別荘という名所です。
    ここは、比較的新しく観光地化した場所です。でも実際には紀元3世紀に古代ローマ帝国の貴族の別荘としてあったもので、その後のローマ帝国滅亡や地震、そして大雨による洪水などで永い間土砂に埋まって人々から忘れられていたものを1927年に発掘が開始され、その後どんどん掘り起こされて歴史の証人となって現代にあらわれたものです。
    一人の貴族の別荘としては壮大過ぎるほどで総面積は3,500平方メートル、部屋数は60室以上あります。それらの部屋それぞれの床に大理石のモザイクが敷き詰められていました。

    その床のモザイクのおかげで当時のローマ時代の風習や社会の様子が分かり、近年こちらも世界遺産に登録されています。似たような遺跡に同じくイタリアのポンペイの遺跡がありますが、そちらは街全体の再発見で浴場や居酒屋などの生活様式が分かると騒がれますが、ここのようなモザイクのある家はほんの数軒です。
    (それでもアレキサンダー大王の戦いのモザイクなど教科書に載るほどのモザイクが見つかっています。)
    ところがこちらのモザイクは全ての部屋の床に、そして外部の中庭の床にも、回廊の床にも石のモザイクが施され、そしてその題材が世界との貿易だったり、当時の動植物だったり、そしてその風習だったりと、現代人の意識を当時の風景までタイムスリップさせてくれる詳細さがあります。大広間の床には、戦いのモザイクにより武器や装束、馬車や相手の人種等まるで映画のワンシーンのように映し出されています。
    また、回廊には色鮮やかな動物の絵が、今でもどの種類の大理石を砕いて作ったのか石そのものの色合いも時空を超えて伝えてくれます。最後の写真は現代人がビキニシスターズと呼んでいるモザイクです。

    こちらは女子オリンピックの普及、又はスポーツ競技の女性への浸透が進んでいた証として伝えています。石で作ったから、モザイクで絵にしたからこそ1,600年前の世界を見せてくれているのだと思います。ここモザイクの別荘と云い、ポンペイの遺跡と云い、神殿遺跡と云い石材は時間を超えて生きてきた証や人々の意志・感情までも後世に伝える最高のタイムカプセルなのですね。シチリア島の内陸の奥深い林の中で改めて石の魅力と役割を感じる事が出来ました。

    第233回 「シチリア島 石紀行4」

    PAGE TOP
    お問い合わせ 墓じまいガイドブック
    プレゼント
    霊園・墓地のお問い合わせ