社長ブログ

第239回 「山形羽黒山」

    山形県に出羽三山と呼ばれる霊山があります。
    月山・羽黒山・湯殿山の3山の事で意味合いとして過去・現在・未来を表わし、それぞれの山の本殿参りをすると現世の幸せを祈りながら新しい魂として生まれ変われるという現世利益の願いが叶うホットスポットでもあります。

    ただそれぞれ別々な登山口からそれなりの難所を越えて登るのが大変なのも理由なのか、三つの神社を1か所に祀って一度に願いが叶うよう出羽三山神社という名で合祀してそれを羽黒山頂におきました。
    実際の三山それぞれの標高を示すと、月山(1,984メートル)湯殿山(1,500メートル)羽黒山(414メートル)の順になるので登り易さには格段の違いです。
    三山それぞれのご神体を祀る本殿(神社)はほとんどその頂上付近に存在します。
    現在でも湯殿山と羽黒山は本殿付近まで車で行くことも可能ですが、月山はスキー客用のリフトを利用してもその後山頂までは自分の足で2時間近くかかり参詣には難しい山です。
    そんな事から一番登り易く参詣しやすい羽黒山に三山・三神合同の合祭殿をおいたものでしょうか。
    でもそうは言っても実は山門入り口からその三神合祭神社までは 2,400段以上の石段が続き、普通に歩いても1時間ほどは登り続けます。(脚に自身の無い人は別な入り口だとほぼ山頂付近まで車でも行けます)
    2,400段の階段は結構きつい登りで、一の坂、二の坂、三の坂と急坂もあれば、なだらかな平地もあり、途中に休み處として餅やお茶を出す茶屋もあります。

    また、歴史的建造物も多く写真の木造五重塔は600年前の建立で国宝に指定されているものです。
    この五重塔を見るだけでも圧巻でここを訪れた価値があります。
    以前JRジパング倶楽部のCMで吉永小百合のポスターとして撮影された場所でもあります。
    登り切った頂上付近は神域を守る石の柵がぐるりと回されて広大な範囲の中心にその合祀殿があります。
    普通はその神社の写真を載せるべきでしょうが、私はどうしても石に目が行くので、その石の柵1本1本に寄付、寄進した篤志家の企業名や個人名を彫りこんであり、それが1本も欠かさず全ての柵石に記名があった事に感動を覚え思わず写真を撮りました。地元山形県や東北地方に限らず関東や関西、遠くは九州地方の寄進者の名も見られます。
    もちろん個人だけでなく大企業から地場の商店まで多くの法人の名も彫られています。
    多くの信仰者・信者が支えているのですね。
    石の柵はお墓でも外柵(がいさく)と言って、本体とは別に敷地を囲ってたてます。
    理由は自分の敷地の範囲を示すだけでなく、聖域と俗域の違いを明確にし、外柵に囲まれた場所は聖なるところ、清いところといった意識の上での境界の役割もしています。
    (実利上は土留めとして土が流れたり墓域が崩れたりしないという大事な役目もありますが)
    外柵の事を地域によっては巻石と言ったりもしますが、神社仏閣では結界石と言ったりもします。
    まさにあの世とこの世の境石でもあるわけです。
    我われの俗世から石で囲って清浄な場所を確保する、なかなかロマンのある風習だと思います。

    最後の写真はその結界の中、本殿の前の池に寄進された見事な登り龍の1本石の彫刻柱です。
    高さ3メートルくらいの1本の花崗岩を彫りこんで龍が空高く駆け上る姿を彫りこんでいます。
    本当に見事な出来栄えで、現在では(これは30年ほど前に中国福建省で造られたもののようですが)、これだけの技術を持った石職人はほとんど枯渇したと思われ、今では手に入らない素晴らしい作品です。
    (この昇り龍の石の向こうに小さく見えるのが本殿ですが、、、見えないですよね)

    話は変わって「羽黒山」なので日本三大銘石と言われる「羽黒青糠目石(はぐろあおぬかめいし)」ってここから採れるんだっけと一瞬混乱しましたが、その羽黒は茨城県桜川市の「羽黒」地区から採れる石なので、羽黒違いであったことを再確認しました。ちなみに日本三大銘石って(各地で選び方は違うようですが)
    ・庵治石(香川県)
    ・本小松石(神奈川県)
    ・羽黒青糠目石(茨城県)という事になっています。

    三山・三神で始まって三銘石でまとめてしまいました。

    第239回 「山形羽黒山」

    PAGE TOP
    お問い合わせ 墓じまいガイドブック
    プレゼント
    霊園・墓地のお問い合わせ